カラオケモコモコ

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昨日の話。

最寄駅から2つ先のカラオケモコモコというカラオケ店に行ってきた。

カラオケモコモコってなんやねん。

モコモコって何?

個人のアレ的なアレかなって思ったけど、南関東に進出してるふつうのカラオケ店だった。

今緊急事態宣言何回目だっけ。4回目くらいかな?
今まで時短しながら頑張っていた最寄りのカラオケ店たちも遂に軒並み閉まってしまって、NYにいる間も週1でカラオケ店に通っていたヒトカラ依存症なmeはもはや声の出し方も忘れ日本語というか言語というものを忘れ、GoogleMapで「カラオケ」と検索しては “Temporarily closed” の羅列を無の感情で拝見し、次の日も同じように検索して、あれだね、初期の頃騒がれていたパチンコ店に通う人々の気持ちを本当に痛切に思い知りました。

いやもう本当にaddictionというのはベリーベリーオーマイゴッドだね。

行ける範囲ですと、渋谷にあるカラオケの◯人が空いていたので、もうすみません、世の中すみません、と思いながら行ってみたのだが、スクランブル交差点を渡り切って早々ナンパでもなんでもないただただ話しかけてくるおっさんが500mくらいびっとり付いてきて、最終的に「僕チキンで一人でお店入れないのでドトールで先に注文しててくれません?」という意味不明な質問をした挙句謎の名刺だけ渡して去っていくという奇々怪々な出来事に遭遇しはちゃめちゃな遠回りをしたのだが、それでもカラオケに行けるならこのくらいのことはなんでもないぞと意気揚々と行ってみたら、まさかの二階にある受付から外階段で一階まで、長蛇の列ができていた。

茫然自失となったmeはそのまま家に帰り、実は僕会社やってんです、意外でしょ、と言われて、だからなんだよ、と思いながら受け取った名刺の社名が検索してもヒットしないことに「そりゃそうやな」と思いながら、破りもせず、めっちゃ綺麗な状態で捨てた。

それから、10月までの辛抱や、せつ子、と思ってたんだけど、GoogleMapで検索するたびに一つだけ昼間にやっている店舗が気になっていて、遂に昨日そのカラオケモコモコに行ってきたというわけなのです。

長々と書きましたが、要約すると「久しぶりにカラオケに行った」ということです。

今日はゆるゆる日記ブログです。

私ゃカラオケのaddictではなくヒトカラのaddictなので当然のごとく一人で行ったのだが、ちっちゃいステージみたいなのが付いてて、二画面搭載のご立派なルームに通された。
というかその部屋しか空いてなかったらしい。

久しぶりにカラオケに行った経験が過去にも一度ある。
浪人していた時である。

私、カラオケにはまってしまったのが高校3年の受験期なのである。

それまでカラオケというものは人生で数えるほどしか行ったことがなく、友達と行ったのは中学生の時に1回きりだったと記憶している。しかも私は本当に何も知らない、音楽に触れてこなかった人間なのでその時も1曲歌ったか歌ってないかで終了した。

そんなこんなで当時の私にとってカラオケに行くことはハワイに行くのと同等なくらい遠い存在だったのだが、高校生活の部活一筋時代を終え、遂に受験期に突入しました、いやもうしていますというところで、それまで肉体ばかり痛めつけていたのが一日中机にお座りしている生活にガン変わりしてしまって、日常生活では消費できないエネルギーを蓄えてしまって、体が疲れていなさすぎて寝ても寝れんし、やっと眠りについたと思ったら3時間くらいでビカンビカンに目が覚めてしまうという異例の事態に遭遇した。引退してやっと万年睡眠不足から解放されるぜ、好きなだけ寝てやるぜと思ってたのに。

そんなこんなで思った以上に元気になってしまった体がたどり着いた先がカラオケだったというわけです。

初めて一人カラオケに行った時は、マイクに声入らんし、入ったと思ったら音程バーとハモってるんか?みたいな状態だったし、もうとにかく自分が下手くそであったことを再確認した。

それまで音楽の授業とか、みんなで歌うからなんかそれにお口を合わせていればいいんだなと思ってやってきたので、なんというか、下手だということは知っていたけど、こんなにも下手だったんだなと自覚しました。

そういえば音楽のテストの時も、先生目の前にいるのに声が届かなかったけど、まあそういうもんかなと思ってたし、全校で校歌を歌ってる時もなんか自分が声を出すとずれてる感じがするのでほとんど口パクだったけど、こういうものはきっと歌の上手い限られた人たちの声量で成り立ってるんだろうなという認識があった。

というわけなので、自分が歌が下手なことを自覚する状況にはちゃんと出くわしていたのだが、ポヤンポヤンに生きていた私はそれと対面することもなく、ここにきてやっと自分の下手さに出会うことができたというわけなのであります。

カラオケに通っていたとはいえ、それまでほとんど部活しかしてこなかった私はちょっと勉強したらすぐ点数が上がった。
でも第一志望には落ちた。というか、まあ落ちるなと思って落ちた。

カラオケも元が底辺だったので、行けば行くほど点数が上がった。
受験終わりに友達とカラオケに行って「上手いね」と言われて「まじかよ、通っといてよかった〜」と思った。

というか通ってなかったら多分行くの断ってた。

第一志望の二次試験の帰りにもカラオケに行った。

無事浪人することになって、このままカラオケ中毒者になっていくのはまずいぞ、と思ってカラ断をすることにした。
1年間のうち、1日だけ全く勉強しない夏休みを作って、その日にワンカラで6時間歌った。

色々と新しい曲を聴いていたので、歌いたいものがたまっていた。
紙コップ一杯の飲み物で、6時間ほとんどぶっ通しで歌った。

お会計の時、声がカッスカスになってた。

大学生になってからもカラオケ生活は続いた。
とはいえもうほとんど上手くはならなかった。

練習方法を変えなければ上手くはならない、ということを体で感じてはいたけど、でも好きな曲を好きなように歌いたい、上手くなるための練習にカラオケでの限られた時間を使うのはもったいない、と毎回毎回葛藤し、結局歌いたいだけ歌って時間が過ぎていった。

そして特に上手くもならないまま、ただカラオケに行きたいという欲求も消えないまま今日に至るのである。

大学4年時の、就活もせず卒論も進まず、最低限のアルバイトと授業とゼミに向かいつつ、心身の状態がなんとなく悪くなっていったときも、逃げるようにカラオケに行った。

高校3年の受験時には歌いながらノートを広げていたがもちろん内容は全く頭に入らず、そして大学4年になってもマイクを持たずに歌いながら、ノートPCを抱え卒論を進めようとしたが、もちろん全くもって文章など書けないのであった。

留学中もカラオケに通ったし、社会人になってからは土曜日の早朝に起きてカラオケに行った。

カラオケというのは、私にとっては本を読んだりとか、映画を観たりするのと同じように現実逃避なのである。

家にいると何をしてても焦燥感に追いかけられる人間だから、どこかに逃げるのだが、カラオケというのは精神と時の部屋のようなもので、2時間入るとしたら2時間自由な空間にいて、外の世界は止まっているように見えるのである。
カラオケボックスに匿われている間は、来月の収入のこととか、10年後のこととか、咳をしても一人だとか、そういうものが追いかけてこない安全な場所にいられるのである。

焦ってもどうしようもない、というか焦るから余計に物事が進まない、というのを自分に言い聞かせつつ、それでも時が経つのが思ってる以上に早くて、生きてる間どうしても焦ってしまうので、そういう人間にとってカラオケは追ってくる時間から逃げるための避難場所なのである。

復興を願う。

というわけで、全然書こうとしてたこととは違う方向に行ってしまった。
そして本当はカラオケは前置きで、昨日買って読んだ本の話を主題に持ってこようとしていたのだが、これまたくそ長独り語りもいいところなのでまた後日。

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